骨盤のゆがみって?
腰痛の原因は骨盤のゆがみ
産後の不調を治すには骨盤のゆがみを・・・
こういう言葉って、セラピスト業界にいると良く耳にします。
患者さんからも
「私の骨盤ってゆがんでいますか?マズいですか??」
と聞かれることも度々。
骨盤は本当にゆがむのでしょうか?
結論から言うと
ゆがみます!!
しかし、
骨盤のゆがみがすべての痛みの原因なのかどうかは分かりません。
では、どうやって骨盤のゆがみを評価しているのでしょうか?
はっきりと分かる方法
一番正確な評価はレントゲン検査です。
ご存じの通り、レントゲン検査は骨をキレイに映し出してくれます。
前からと横からで撮影すれば、かなり正確に骨盤~背骨のゆがみが分かります。
しかし、
接骨院や整体、カイロプラクティックではレントゲン検査は出来ません。
※クリニックに依頼してレントゲンを撮っているところもあります。
どのようにして、ゆがみを評価するのでしょうか?
以下が多くの院で行われている方法です。
①姿勢検査
レントゲンの代わりに、前後と横から写真を撮ることで全身的なバランス、背骨のカーブ、骨盤の傾きを「推測」することが出来ます。
②脚の長さを左右で比較
脚は骨盤についています。なので、骨盤がズレれば脚の長さも変わってくる。という考えから取り入れられているようです。
③触診
骨盤をセラピストが手で触れて直接確認します。骨盤は出っ張っている部分があるのでそれを指標にして左右の傾きを比べたり、押すように圧をかけて動きを見たりします。
④モアレ
側弯の検査などに用いられた、モアレポートグラフィーと言う機器を使用します。背中の凸凹を地図の等高線のように示すことが出来ます。
・・・などなど。
他にも様々な方法がありますが、代表的なのはこのあたりかと思います。
骨盤矯正で治る?
結論から言うと、私は
「ゆがみが劇的に治ることはない」
と考えています。
施術をすることで一時的な回復はしますが、日常生活を今まで通りに送れば戻ってしまう事が多いです。
また
「ゆがみを徹底的に治すことに大きな意味はない」
とも思っています。
実は世界中のほとんどの人が骨盤にゆがみを抱えています。
キレイな左右対称の骨盤の持ち主は少ないのです。
利き腕、利き脚、内臓の位置などはそもそも左右で違っています。
もちろん
「ゆがみなんて関係がない」
とまでは言いませんが、それは身体に悪影響を与えうる要因の一つでしかないと思います。
「骨盤のゆがみ」という形態的な問題よりも、「骨盤の動き・働き」という機能的な問題を私は重要視しています。
どういう事かと言うと、
ゆがみを評価するとそれなりにキレイで問題がなさそう。
しかし、右の骨盤から股関節の動きがとても悪い。上手く曲げられない。
こんな事も良くあります。
この時はゆがみを整えるような骨盤矯正をするよりは、問題は骨以外にあると判断してストレッチやリリースをしていく方が効果的です。
逆に骨盤がゆがんでいても身体が上手く動くなら、それはOKだと考えます。
骨盤は身体の中心にあるのでとても大切な部分ですが、見た目のゆがみだけを注視するのはあまり良い結果を生まないと考えています。
きしざわ接骨院
院長 岸澤