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肩関節石灰性腱炎の症例

60代 男性

自宅で布団に足を取られてテーブルにぶつかる様に転倒し受傷

その場では左肩に痛みがなかったが、翌日から疼痛が強く出現し当院を受診。

 

初診時

左肩関節全可動にて疼痛(++) 外転・挙上共に30度程度が限界 肩関節全体で痛みを訴えるも、肩峰下にて圧痛が特に著明 内出血(-) 腫脹(++)

鎖骨上には圧痛(-)

 

所見から上腕骨、肩峰での損傷を疑い、エコー検査を実施。

 

大結節を長軸で撮影すると棘上筋付着部での不正が見られ腱板損傷・変形が疑われるも、骨自体に大きな損傷なし。

 

大結節の上方を撮影すると骨片様な遊離体を確認。

 

受傷直後の痛みが弱かった事から、裂離骨折ではなく石灰沈着による写りこみを疑うもレントゲン検査が必要と判断し提携クリニックを紹介。

 

痛みが強かったため、初回処置は三角巾とリブバンドにより上肢を体幹に固定。

 

レントゲン検査、整形外科医による診察の結果

「左肩石灰性腱炎」

のご診断と、鎮痛薬の処方、当院でのリハビリ同意を得る。

 

リハビリを進め、初診から数日で痛みが緩解するも、挙上100°での疼痛、エコーでも石灰の残存を確認。

患者様に整形外科でのステロイド等の注射も選択肢であることを伝えるも、当院のみでのリハビリを希望されるため継続して現在も加療中。

 

リハビリ初期は消炎を期待して超音波を使用していたが、成績が良くなく高圧電気治療に切り替えたところ症状が好転した。

 

現在は挙上120°、外転160°程度まで回復し、日常生活に支障はほとんどなくなっている。

 

【所感】

痛みが強かったため、安静固定を優先しリブバンド固定を選択したが、翌日来院時に「バンドを巻いている方が痛みが強いので外しました」とお言葉を頂いた。

 

安静固定=除痛

と決めつけており、患者様の疼痛肢位の確認が甘かったために不要な痛みを与えてしまった事に後悔。

処置後の確認をより強化していく必要性を感じた症例であった。

 

きしざわ整骨院

岸澤

 

【診療時間】

平日:9時~12時半 14時半~19時半

日曜:9時~15時

休診日:金曜午後・土曜・祝日

 

※完全予約制ですが、骨折などの緊急性の高い外傷は優先して診察します。

 

【院情報】

きしざわ接骨院

〒336-0907

埼玉県さいたま市緑区道祖土(さいど)3-5-20

TEL   048-711-3448

MAIL kishizawaseikotsu@gmail.com

 

駐車場2台

自転車は院の前にお停めください

 

管理責任者 岸澤裕太