R.5 11/2（木）
第四子となる女児が我が家に誕生しました。
四人とも立ち会う事が出来たのは本当に幸運です。
とても苦しみながらお産をしてくれる妻の一番近くに立つのはいつも、
何もできない申し訳なさと、
これ以上「頑張れ！」なんてとても言えない歯がゆさと、
早く終わってあげて欲しいという願いと、
最大限の感謝と・・・
色々な気持ちが交錯します。
無事にお産が終わった時はいつも涙が出てしまうのですが、
嬉しさなのか、安堵なのかは自分でもよく分かりません。
ウチの上三人は生まれた時から本当に声が大きくてびっくりでした。
なので
『次はきっと穏やかで静かな子が生まれてくるはず。そうであってくれ・・・』
なんて妻とも冗談で話していました。
だがしかし、四番目も生まれた瞬間から大絶叫。ダントツに声デカイ・・・
弱弱しさを微塵も感じさせないその声に、凄く安心感をもらいました。
ウエイトの時間が長いため、分娩台で後陣痛に辛しむ妻をその場でケア。
この仕事の技術はいつどこでも応用できるのが本当に素晴らしいです。
妻と次女の入院中は院もお休みを頂き、執筆している現在は上三人と濃密に過ごしています。
「４人目も生まれてくるんじゃ、上の子は良い子たちばかりなのね」
「先生はしっかり家事もやる良いイクメンパパですもんね」
とのありがたいお言葉を頂くことが多いです。
ですが、実際は私も子供も良いコンディションばかりではありません。
一緒にいるとイライラもするし、大声で怒鳴ってしまうし、兄弟でケンカや意地悪をしたり・・・
それでも夜は私にぴったりくっついて寝る三人の寝顔を見ると
「疲れなんて吹っ飛んでしまう」
というありきたりな気持ちになります。
・・・実際は全然良い睡眠取れてないから疲れまくりですが(笑)
『ここにもう一人加わるのか』
頭では分かっていますが、どうなるのか全然想像がつかないものですね。
今以上に騒がしくて、
今以上にイライラして、
今以上に怒鳴って、
今以上に悩まされて、
今以上に行動を制限されて、
それでも四人目の誕生を願ったのは
今以上に笑顔があふれて
今以上に楽しくなって
今以上に幸せになれる
そんなことを心の深いところで信じているからだと思います。
合理的に物事を考えがちな私からすると、本来子育てはあまりにも非合理的な事象です。
生まれた瞬間からお金と時間を無尽蔵に吸い取られて、
ストレスも溜まりまくり、
分かりやすく可愛い時期なんてすぐに終わって生意気な言動を繰り返すようになります。
妻と
「もし二人だけで生活していたらどうだったかな」
なんて、冗談で話したりしました。
自分のために100％時間とお金を使える日々なんて・・・それはそれは魅力的です。
高級車に乗って、高価な服を着て、海外に旅行行くことも全然可能でしょう。
数字上の収支やリスクリターンだけを考えたら、子育てなんてバカバカしくなってしまいます。
妻との話はいつも
「でも、やっぱり今の人生を選んでしまうよね」
という結論で終わります。
子は宝
「子供・家族のために頑張る」
という考えは私にはありません。
それだと
「こんなに自分は頑張ったのに・・・」
なんて思う日が来てしまうかもしれないからです。
だったら、
『子供・家族から既にもらった幸せを還元するために頑張る』
の方が自分の頑張りで完結してるからスッキリしませんか？
そんなマインドを持ちながらこれからも日々の診療に臨みたいと考えています。
今後ともよろしくお願いいたします。
※どうしても「子供がいる人生の幸せ」を強調した内容となってしまっておりますが、各個人の価値観等を否定する意図は全くございません。ご理解のほどお願いいたします。